離婚の際におこなわれる財産分与とは？その種類や方法を解説

離婚で婚姻関係が終わるとき、家族として所有してきた財産の扱いをどうすればよいのか知っておきたい方は少なくないでしょう。
とくに、不動産は簡単にわけられるものではないため、その処理のやり方によってはトラブルを招く心配もあります。
では、離婚の際の財産分与とはどういったものなのか、その種類や方法を解説していきます。

離婚の際の財産分与とは

財産分与とは、結婚して形成された共有財産を離婚に際して2人で分割し清算する手続きです。
結婚後に共同で形成された財産は、どちらか一方の名義であっても、夫婦の協力の下で形成された共有財産として扱われ、財産分与の対象となります。
具体的には、マイホームや車、有価証券などの経済的価値のある財産、また保険料や退職金なども含まれます。
マイナスの財産、たとえばローンや借金も分与の対象ですので注意しましょう。
一方、結婚前に個々で所有していた財産は、各自の特有財産とみなされ、財産分与の対象外です。
財産分与は主に三種類です。
生産的財産分与は、共有財産を形成する過程で各自がどれだけ貢献したかに基づいて分割します。
扶養的財産分与では、離婚によって一方の生活に金銭的な問題が発生した場合に、生活維持を目的に金銭的補償をおこないます。
慰謝料的財産分与は、慰謝料の支払いが発生する場合に、その支払いを財産分与に加える方法です。

離婚時の財産分与の方法

財産を現金化してから分与する方法が一般的であり、計算しやすくトラブルが少ないのが特徴です。
離婚後の新生活を始めるには、まとまった資金が必要ですので、現金化によって双方が大きな額のお金を手にできるメリットがあります。
不動産などを現金化せず、どちらかが住み続ける選択をする場合、もう一方は分与割合に応じた現金支払いです。
とくに子どもがいる場合、自宅に住み続けることで転校のストレスを減らすことができるメリットがあります。
ただし、マイホームを売却せずに住み続ける場合、残っている住宅ローンの返済が必要です。
通常は住む方がローンを引き継ぎますが、返済が困難な場合はローンの名義を変更せずに支払い続けることもあります。
この場合、新居の家賃と住宅ローンの返済で負担が重くなることがありますので、注意が必要です。
また、家を維持したいが分与分の現金支払いが難しい場合、他の財産で支払う方法も考慮されます。

まとめ

財産分与とは、結婚後に2人で積み重ねてきた財産を離婚する際に分与する作業をいいます。
その種類には大きく3つあり、互いに納得いくものを選んでトラブルのない分与をしてください。
方法としては現金化して分ける他に、一方が住み続けやり方もあり、それぞれにメリットがあります。
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